Freitag, 18. Januar 2013

ヴィーン中央墓地のカール・ボロメウス教会 Karl-Borromäus-Kirche am Zentralfriedhof

楽聖の人生なぞどうでもよかった頃の私の,中央墓地に来る第一の目的は,このカール・ボロメウス教会でした。

眼のさめるようなユーゲントシュティール建築。条件が合わないと入れないシュタインホーフ教会(これこれを御覧ください)よりもよっぽど建築ファンに優しいと云うか気前がいいと云うか,ま,是が非でも拝んでおくべき建物だと,私はかたく信じております。
正面入り口に立つとこの迫力。圧は凄まじく,なんだか日本の新興宗教の総本山みたいですが,中から奇っ怪な呪詛が聞こえて来る事もないし,胡散臭い説法会じみた事も行われていません(当然か)。
何年かぶりに入りましたが,変わらぬ姿に惚れ惚れ。この安っぽくさえある様式美,たまりません。



















横から大きく観るとこんな感じ。かなり大きいです。勿論このように,この時代ならではのモティーフで飾られています。





極めて明るい色の壁と吹き抜けを持つ建物の中はちょっと驚く明るさ。それを地として,装飾がかなりの主張をしています。よくよく考えればちょっとやりすぎかも知れませんが,全体として過剰な印象は受けません。

ディテールも凝っています。この建物はオットー・ヴァーグナーによる物ではないのですが,ヴァーグナーの弟子であるマックス・ヘーゲレが手がけたと云う事で,らしさは全開であります。金色は多用されてはいるものの,シュタインホーフに較べておとなしめです。






実際にはこの画像よりも水色(ごく微量の緑が混じっている)っぽいんですが,これは綺麗です。じーっと見入ってしまいます。

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